特急『くろしお』の基本データ

特急『くろしお』は、京都・大阪と和歌山県の南紀地方を結ぶJR西日本の特急列車です。

京都〜新宮間の所要時間は約4時間30分と、日本の特急列車の中でも長距離列車の部類に入ります。

以前は特急『スーパーくろしお』号、そして特急『オーシャンアロー』号という名前で運転されていましたが、2012年3月から特急『くろしお』に名称が統一されました。

使用車両

283系・287系・289系電車

運転本数

下り・上り各18本ずつ

停車駅

京都・新大阪・西九条・天王寺・和泉府中・日根野・和泉砂川・和歌山・海南・箕島・藤並・湯浅・御坊・南部・紀伊田辺・白浜・椿・周参見・串本・古座・太地・紀伊勝浦・新宮

太字以外の駅には一部の列車のみ停車します。なお京都駅発着の列車は数が限られているので注意が必要です。

時刻・運行情報

特急『くろしお』の最新の時刻や運行情報は、JRおでかけネットをご覧ください。

その他

• 全車指定席です。
• 車内販売はありません。
• 全席禁煙です。

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特急『くろしお』の運賃・料金

特急『くろしお』の運賃・料金（新大阪駅発着の主な区間のみ）は以下のようになっています。

• 大人1名が、通常期に乗車する場合の運賃・料金（片道）です。
• 特急料金は、シーズンに合わせて調整されます。普通車指定席に乗車する場合、繁忙期は200円プラス、閑散期は200円マイナス、最繁忙期は通常期に400円プラスです。JRのカレンダーはこちらをご覧ください。
• 2023年4月1日購入分から特急料金が改定されました。

特急『くろしお』と競合する公共交通機関

特急『くろしお』と競合する公共交通機関は、高速バスです。具体的には以下の路線です。

• 白浜エクスプレス大阪号（白浜大阪線）

高速バスと、特急『くろしお』の所要時間と費用を比較してみます。比較する区間は、大阪市内〜田辺です。

特急『くろしお』の区間は新大阪駅〜紀伊田辺駅、高速バスの区間は大阪駅JR高速バスターミナル〜田辺駅前、としています。発着地が違うので厳密な比較ではありませんが、参考としてご覧ください。

特急『くろしお』の運賃・料金は高いですが、以下で紹介するようなおトクなきっぷを利用することで、ある程度は費用を抑えることが可能です。

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特急『くろしお』の割引きっぷ

特急『くろしお』の割引きっぷには、以下のようなものがあります。

• WEB早特（7・14）
• eきっぷ
• チケットレス特急券・eチケットレス特急券
• WEB早特7チケットレス特急券（2023年4月1日から発売開始）
• J-WESTチケットレス（前日・当日限定）
• JR西日本の株主優待割引券
• ジパング倶楽部（シニア限定）
• 学生割引（学生限定）

それぞれの内容について、以下で見て行きましょう。

WEB早特（7・14）

WEB早特は、e5489（JR西日本ネット予約）で発売される割引片道きっぷです。

• 『早特』タイプのきっぷなので、乗車日の数日前までの購入が必要です。WEB早特7は乗車日の7日前、WEB早特14は乗車日の14日前、WEB早特21は乗車日の21日前までの予約が必要です。
• 割引率はWEB早特7が約10%、WEB早特14が約20%です。
• 1名から利用可能です。
• 席数は限定です。

WEB早特の価格（主な区間のみ）を以下の表にまとめました。

eきっぷ

『eきっぷ』は、JR西日本のインターネット予約サイト『e5489』で発売されている割引特急券です。

• 『eきっぷ』を購入するには、JR西日本が発行元のクレジットカード『J-WESTカード』への入会が必要です。『e5489』は会員登録無料です。
• eきっぷは乗車日当日でも購入が可能です。

以下の表は、『eきっぷ』の価格（主な区間のみ）です。運賃も含めた総額で表示しています。

チケットレス特急券・eチケットレス特急券

チケットレス特急券とeチケットレス特急券は、e5489の会員向けサービス『チケットレスサービス』の割引特急券です。

• チケットレスタイプのきっぷなので、紙の特急券を受け取ることなく改札を通過できます。チケットレスサービスについて詳しくは、JR西日本の公式ページをご覧ください。
• 乗車券は別に購入する必要があります。
• 普通車指定席とグリーン車の設定があります。
• チケットレス特急券は、e5489の会員であれば任意のクレジットカードで購入可能ですが、eチケットレス特急券を購入するには、指定のクレジットカード「J-WESTカード」が必要です。
• チケットレス特急券とeチケットレス特急券の予約・購入期限は同じで、いずれのきっぷも乗車日の1ヶ月前から当日まで予約・購入が可能です。

以下の表は、チケットレス特急券とeチケットレス特急券の価格（主な区間のみ）です。乗車券込みの価格を表示しています。

WEB早特7チケットレス特急券（2023年4月1日から発売開始）

WEB早特7チケットレス特急券は、e5489の会員向け割引特急券です。2023年4月1日から新しく発売開始されました。

• 乗車券は別に購入する必要があります。
• チケットレスタイプのきっぷなので、紙の特急券を受け取る必要はありません。
• 乗車日の7日前までの購入が必要です。
• 普通車指定席のみの設定です。
• 任意のクレジットカードで購入可能です。

以下の表は、WEB早特7チケットレス特急券の価格（主な区間のみ）です。乗車券込みの価格を表示しています。

J-WESTチケットレス（前日・当日限定）

J-WESTチケットレスは、e5489の会員向け割引特急券です。

• J-WESTチケットレスは乗車日の前日と当日のみ予約・購入可能（一部の特急列車を除く）です。
• 設定は普通車指定席のみで、グリーン車の設定はありません。
• 特急『くろしお』の設定区間は、新大阪〜紀伊田辺です。
• 手持ちのクレジットカードで購入可能です。

以下の表は、J-WESTチケットレスの価格（主な区間のみ）です。乗車券込みの価格を表示しています。

JR西日本の株主優待割引券

JR西日本が株主向けに発行している株主優待割引券（鉄道優待割引券）を利用する方法です。きっぷの購入時に株主優待割引券1枚を提示すると、運賃・料金がそれぞれ50%割引になります。

株主優待割引券を入手するには、JR西日本の株主になるか、または金券ショップやネットオークションなどで入手する方法があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 JR西日本の株主優待（鉄道優待割引券）の使い方

入手コストを考えると、短距離区間より、新大阪駅〜新宮駅間のような長距離区間で使用するのがお得です。

ジパング倶楽部（シニア限定）

ジパング倶楽部は、JRがシニア世代向けに運営している会員制サービスです。男性65歳以上、女性60歳以上の方が入会できます。年会費は個人会員で3,840円、夫婦会員は二人合わせて6,410円です。

会員になると、JRの列車に2〜3割引（片道・往復・連続いずれかで営業キロが201キロ以上の場合）で乗車できます。

例えば新大阪〜新宮の場合は営業キロが276.8kmなので、片道だけでも割引が適用されます。営業キロはこちらで確認できます。

学生割引（学生限定）

学生割引は、JRが中学・高校・大学などの学生向けに提供している割引制度です。乗車する区間の営業キロが101キロを超えている場合、運賃が2割引になります。営業キロはこちらで確認できます。

特急『くろしお』の場合、京都〜和歌山（115.1km）や、新大阪〜御坊（130.7km）などは営業キロが101キロ以上なので割引の対象になります。

新大阪〜和歌山（76.1km）は営業キロが101キロ未満なので、割引の対象にはなりません。

価格を比較

上で紹介した割引きっぷの価格を比較してみましょう。

大人1名が、通常期に特急『くろしお』の普通車指定席に乗車するという条件です。比較する区間は新大阪〜紀伊田辺（片道）です。

特急『くろしお』の予約

特急『くろしお』の指定席券を予約（購入）する手段には、以下のようなものがあります。

• JRの駅にある『みどりの窓口』
• 主な旅行会社の窓口
• 指定席券売機
• インターネット予約サイト

インターネット予約サイトは、以下の通りです。カッコ内は、予約したきっぷの受け取り可能エリアです。

• e5489（JR西日本・JR東海・JR四国・JR九州）
• えきねっと（JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本北陸エリアの一部駅）
• JR九州インターネット列車予約サービス（JR九州）

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