特急『かいじ』は、新宿〜甲府・竜王を結ぶJR東日本の特急列車です。特急『かいじ』の基本データやおトクな割引きっぷなど、乗車前に役立つ情報をまとめました。
特急『あずさ』(新宿〜松本・南小谷)については、以下の記事をご覧ください。
目次
特急『かいじ』の基本データ
まず、『かいじ』の基本データについて確認しておきましょう。特急『かいじ』は、新宿駅と山梨県の甲府駅・竜王駅を結ぶ特急列車です。
新宿駅〜甲府駅の所要時間は約1時間40分です。東京都心〜甲府の移動手段としては、特急『スーパーあずさ』『あずさ』と並んで一番速い移動手段です。
2019年3月16日のダイヤ改正で、特急『かいじ』に以下の変更がありました。
- 全列車がE353系列車に統一(一部の臨時列車を除く)
- 特急料金の変更。通常期・繁忙期・閑散期の区別がなくなる。
- 普通車自由席が廃止され、全車指定席化。空席にも乗車可能な「座席未指定券」の導入。
- えきねっとチケットレスサービスの開始
- 「えきねっとトクだ値」の価格変更と、「お先にトクだ値」の新規設定
- 「あずさ回数券」「中央線料金回数券」「信州特急料金回数券」の発売終了
特急『かいじ』の乗車方法について詳しくは、JR東日本の公式サイトをご覧ください。
特急『かいじ』の乗車方法
特急『かいじ』は全車指定席です。座席を指定して乗車する方法と、座席を指定しないで乗車する方法の二つの乗車方法があります。
座席を指定して乗車する方法
駅や『えきねっと』などで、事前に指定席券を購入してから乗車します。指定席券を購入した座席の場合、座席上のランプが「緑」に点灯しています。
座席を指定しないで乗車する方法
座席未指定券を事前に駅で購入するか、特急券を事前に購入しないで乗車する方法です。
座席上のランプが「赤」に点灯している場合、空席なので座ることができます。
座席上のランプが「黄」に点灯している場合でも座ることができますが、次の停車駅で予約が入っているので、予約済みの乗客が来たら他の座席に移動する必要があります。
特急券を事前に購入せず乗車する場合、車内で特急券を購入する必要があります。この場合、特急料金に260円が加算されるので注意が必要です。
乗車方法についてさらに詳しくは、JR東日本の公式サイトをご覧ください。
スポンサーリンク
特急『かいじ』の運賃・料金
次に、特急『かいじ』の運賃・料金について確認します。大人1名が、通常期に乗車するという条件です。
以下の表は、主な区間の運賃・料金(大人1名・片道)です。
- 2022年3月12日乗車分以降の運賃・料金です。
- 料金は、年間を通して同一です。通常期・繁忙期・閑散期による違いはありません。
- 座席未指定券の価格は普通車指定席と同じですが、車内で購入する場合は260円が料金に追加されます。
区間 | 普通車指定席 | グリーン車 |
---|---|---|
新宿〜八王子 | 1,250円 | 2,020円 |
新宿〜大月 | 2,360円 | 3,130円 |
新宿〜塩山 | 3,560円 | 5,830円 |
新宿〜甲府・竜王 | 3,890円 | 6,160円 |
特急『かいじ』と競合する交通機関
特急『かいじ』と競合する交通機関は、高速バスの新宿〜甲府線です。京王、富士急、山梨交通などが共同で運行する高速バスです。
特急『かいじ』と高速バス新宿〜甲府線の所要時間と運賃を、表にして比較してみます。いずれも大人1名・片道という条件です。
所要時間 | 運賃(大人) | |
---|---|---|
特急『かいじ』(正規料金) | 約1時間40分 | 3,890〜5,460円 |
高速バス 新宿〜甲府線 | 約2時間〜2時間10分 | 2,300〜2,500円 |
所要時間は『かいじ』のほうが短く、運賃は高速バスのほうが安いです。ただ、時間どおりに到着する「定時性」は『かいじ』のほうが優れています。高速バスは、渋滞に巻き込まれるという可能性も頭に入れておく必要があります。
スポンサーリンク
特急『かいじ』の割引きっぷ
特急『かいじ』の割引きっぷには、以下のようなものがあります。
- えきねっとトクだ値・お先にトクだ値
- えきねっとチケットレスサービス
- 中央線東京週末フリー乗車券
- 学生割引
それぞれの内容について、以下で見ていきましょう。
えきねっとトクだ値・お先にトクだ値
えきねっとトクだ値・お先にトクだ値は、JR東日本のインターネット予約サイト『えきねっと』の会員向けに発売されている特急列車の割引きっぷです。乗車券と特急券がセットになっているのが特徴です。
えきねっとトクだ値・お先にトクだ値の価格(主な区間のみ)は以下の通りです。
区間 | えきねっとトクだ値(10%割引) | お先にトクだ値(30%割引) |
---|---|---|
新宿〜大月 | 2,110円 | 1,640円 |
新宿〜塩山 | 3,200円 | 2,480円 |
新宿〜甲府・竜王 | 3,490円 | 2,710円 |
えきねっとチケットレスサービス
『えきねっとチケットレスサービス』は、スマートフォンや携帯電話向けの『えきねっと』のサービスです。特急『かいじ』の『えきねっとチケットレスサービス』は、2019年3月16日乗車分から開始されました。
チケットレスで紙のきっぷを受け取る必要がなく、手持ちのスマートフォンなどで改札を通過できるのが特等です。
この『えきねっとチケットレスサービス』を利用すると、特急『かいじ』の指定席特急料金が100円割引になります。
中央線東京週末フリー乗車券
中央線東京週末フリー乗車券は、JR東日本が発売している『往復+フリー』タイプの乗車券です。週末限定で利用できます。
中央線の駅から首都圏までの往復と、東京フリーエリアでの快速・普通列車の普通車自由席2日間乗り降り自由がセットになっています。
乗車券なので、特急『かいじ』に乗車する場合は、別に特急券を購入する必要があります。
なお、この『中央線東京週末フリー乗車券』は利用開始日前日までの発売です。利用開始日当日には購入できないので注意が必要です。
『中央線東京週末フリー乗車券』の設定区間と価格は以下のようになっています。
出発地 | 大人用 |
---|---|
竜王~山梨市 | 3,360円 |
塩山 | 3,050円 |
学生割引
JRが中学・高校・大学などの学生向けに実施している学生割引を利用する方法です。片道の営業キロが101キロ以上の場合、運賃が2割引になります。
特急『かいじ』の場合、新宿〜甲府(123.8km)など営業キロが101キロを超えている区間については割引が適用されます。乗車する区間の営業キロについてはこちらで確認できます。
価格を比較
最後に、上で紹介した割引きっぷと、正規の運賃・料金を比較してみます。
大人1名が、新宿駅〜甲府駅を特急『かいじ』の普通車指定席で往復するという条件です。
きっぷの種類 | 運賃・料金(価格) | 割引率 |
---|---|---|
お先にトクだ値 | 5,420円 | 30.4% |
中央線東京週末フリー乗車券 | 6,520円 | 16.2% |
学生割引 | 6,850円 | 12.0% |
えきねっとトクだ値 | 6,980円 | 10.3% |
正規の運賃・料金 | 7,780円 |
特急『かいじ』の予約
特急『かいじ』の指定席券は、以下の方法で予約・購入できます。座席未指定券の場合、予約は必要ありません。
- JRの主な駅にある『みどりの窓口』
- 旅行会社の窓口
- JR東日本の駅にある指定席券売機
- インターネット予約サイト
インターネット予約については、JR東日本のインターネット予約サイト『えきねっと』やなどで指定席券を予約・購入できます。
『えきねっと』では、シートマップ(座席表)で最新の空席状況を確認しながら、希望の座席を選択することができます。
『えきねっと』を利用する際の注意点は、JR東日本の駅で紙のきっぷを受け取る必要があるということです。また、きっぷ購入時の決済にクレジットカードが必要です。