東京〜札幌の移動手段(公共交通期間)をまとめました。東京から札幌、札幌から東京、両方向からの移動が対象です。
目次
東京〜札幌間の距離
最初に、東京〜札幌間の距離を確認しておきましょう。東京駅〜札幌駅の直線距離は833.5km、JRの営業キロは1163.3kmです。
東京〜札幌間の移動手段
そして、東京と札幌を結ぶ主な移動手段には、主に以下のようなものがあります。
- 鉄道(新幹線・特急列車)
- 飛行機
- フェリー
それぞれの移動手段について、以下で詳しく見て行きましょう。
高速バスについて
2023年現在、東京〜札幌間で高速バスの運行はありません。本州と北海道を結ぶ青函トンネルは、鉄道車両などの通行規定を満たす車両しか通行できないためです。
在来線での移動について
2016年3月26日の北海道新幹線開業により、東京〜札幌の全区間を在来線のみで移動することが不可能になりました。途中の区間で、北海道新幹線(奥津軽いまべつ駅〜木古内駅間)と、道南いさりび鉄道(木古内駅〜五稜郭駅間)に乗車する必要があります。
なお、期間限定のフリーきっぷ『青春18きっぷ』『北海道&東日本パス』等を利用することで、比較的リーズナブルにこの区間を移動することができます。ただし、北海道新幹線の区間に乗車するために必要な、オプション券を別に購入する必要があります。
在来線を主に利用した場合の所要時間についてですが、1日で移動することは不可能で、最低でも2日間は必要です。
総合すると、費用的にも時間的にも、在来線による移動はあまり現実的な方法ではありません。ただ方法として存在することは、知っておいても損ではありません。
鉄道(新幹線・特急列車)
片道費用29,350〜50,260円
所要時間約8時間〜
新幹線と特急列車を乗り継いで、東京〜札幌間を移動する方法です。
2016年3月26日の北海道新幹線開業により、鉄道による移動での所要時間が、大幅に短縮されました。それでも飛行機と比べるとかなり時間がかかりますが、以前と比べると鉄道による移動が楽になりました。
具体的には、それぞれの区間で以下の列車に乗車します。新函館北斗駅で、新幹線と特急列車を乗り換えます。
- 東京〜新函館北斗間:新幹線「はやぶさ」または「はやて」
- 新函館北斗〜札幌間:特急「北斗」または「スーパー北斗」
東京〜札幌間の所定の運賃・料金(2023年10月時点)は、以下の通りです。大人1名が通常期に乗車するという条件です。東京〜新函館北斗間は新幹線『はやぶさ』に乗車するものとします。
座席の種類 | 運賃・料金(片道) |
---|---|
普通車指定席 | 29,350円 |
グリーン車 | 41,880円 |
グランクラス(新函館北斗〜札幌間はグリーン車) | 50,260円 |
なお東京〜札幌間は片道の営業キロが600キロを超えているので、往復する場合は往復割引が適用になります。往復割引の場合、ゆき、かえりの運賃がそれぞれ1割引になります。
東京〜新函館北斗間の割引、新函館北斗〜札幌間の割引について、さらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。
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飛行機
片道費用4,980〜64,140円(空港アクセス費用を含まない)所要時間約1時間35分〜1時間40分(空港アクセス時間を含まない)
飛行機で、東京〜札幌を移動する方法です。
以下の表は、東京(羽田空港・成田空港)と札幌(新千歳空港)間の運行路線一覧です。運賃等のデータは、2023年10月調査時点での情報です。
航空会社 | 路線 | 運賃 |
---|---|---|
ANA | 羽田〜新千歳 | 13,390〜64,140円 |
成田〜新千歳 | ※ピーチ運航便 | |
JAL | 羽田〜新千歳 | 13,390〜64,100円 |
成田〜新千歳 | ※ジェットスター運航便 | |
AIR DO | 羽田〜新千歳 | 9,190〜38,360円 |
スカイマーク | 羽田〜新千歳 | 9,340〜34,540円 |
茨城〜新千歳 | 7,070〜34,270円 | |
ジェットスター・ジャパン | 成田〜新千歳 | 4,980〜37,390円 |
ピーチ・アビエーション | 成田〜新千歳 | 4,990〜39,270円 |
春秋航空日本 | 成田〜新千歳 | 4,980〜26,680円 |
※表の変更履歴
- 2016年8月20日から運航開始した春秋航空日本の成田⇔新千歳線を追加
- 2017年3月25日でピーチ・アビエーションの成田⇔新千歳線が運航廃止となったため、表から除外
- 2019年9月1日付けでバニラエアがピーチ・アビエーションと統合したため、バニラエアを除外、ピーチ・アビエーションを追加
- 飛行機は、東京〜札幌の移動手段の中でも最もポピュラーな移動手段です。コスト面でも所要時間でも他の移動手段に比べて優れているからです。
- 航空会社をおおまかに分けると、フルサービスの航空会社と、LCC(格安航空会社)に分類することができます。
- フルサービスの航空会社の普通運賃は基本的に割高です。ただし割引を利用することで費用をある程度安くすることが可能です。いずれも28日前までの予約が必要であるなど「早割」タイプの割引運賃です。予定が決まっている場合は早めに予約手続を進めるほうがいいでしょう。
- LCCは成田空港発着の路線のみですが、フルサービスの航空会社は羽田空港発着の路線を就航しています。東京都心方面にアクセスするなら、羽田空港発着路線を持つ既存の航空会社のほうが便利です。
LCC(格安航空会社)について
LCC(格安航空会社)として、ジェットスター・ジャパンとバニラエア、春秋航空日本が成田〜新千歳線で就航しています。LCC(格安航空会社)の特徴はなんといっても安さで、1万円以下の運賃というのは既存の航空会社しかなかった時代を考えると破格の運賃です。
LCCの運賃は時期によって変動の幅が大きく、ゴールデンウィークなどの繁忙期には既存の航空会社並に運賃が高くなることもあります。また、手荷物は別料金なので、荷物が多ければ、既存の航空会社とほとんど変わらない運賃になります。
LCCではときどき期間限定のセールがよく実行されます。通常の運賃よりさらに安く航空券が発売されるので、航空会社のWebサイトを逐次チェックしておくといいでしょう。
空港アクセスについて
飛行機で移動する際には、空港までのアクセスに必要な時間と費用を計算に入れる必要があります。
以下で紹介するのは、各空港への代表的なアクセス方法(運賃は2023年10月時点での情報)です。他の方法については、各空港のWebサイトなどをご覧ください。
- 品川駅〜羽田空港は京急電車で約15分、運賃(大人)は、330円です。
- 東京駅〜茨城空港はバスで約1時間40分、運賃(大人)は1,650円です。
- 札幌駅〜新千歳空港はJRの快速エアポートで約40分、運賃(大人・自由席)は1,150円です。
東京都心〜成田空港の移動手段については、以下の記事をご覧ください。
航空券の予約(PR)
最新の航空券最安値を調べるには、エアトリ (旧 DeNAトラベル)が便利です。各航空会社の航空券を一括して検索し、最新の価格を比較できます。
ホテルなどに宿泊する予定があるなら、以下のような航空券とホテルがセットになった旅行商品を利用するというのも選択肢の一つです。
【ANA】
航空券+宿泊「旅作」国内ダイナミックパッケージ
【JAL】
JALダイナミックパッケージ
【スカイマーク】
スカイパックツアーズ
フェリー
片道費用9,800〜69,500円(大洗と苫小牧までのアクセス費用は含めず)
所要時間約19時間(大洗〜苫小牧)
フェリーで、東京〜札幌を移動する方法です。
- 商船三井フェリーが、大洗港と苫小牧港を結ぶフェリーを運航しています。いずれの港も東京と札幌から離れているので、港までの移動手段も考える必要があります。
- 所要時間が長いのがフェリーの特徴で、船内で一泊する形になります。大洗港や苫小牧港までのアクセス時間を含めると丸一日(24時間)かかる計算になります。また、船室のタイプによって運賃にかなり差があるのが特徴です。
- 『パシフィック・ストーリー』(東京駅〜札幌駅)という、高速バスとフェリーをセットにしたきっぷも発売されています。価格は9,900円〜です。『パシフィック・ストーリー』は、ほぼ1日がかりでバスを何回か乗り継ぐので、体力にある程度自信のある方向けです。
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まとめ
東京〜札幌の移動手段を、表にまとめました。
交通機関 | 費用(片道) | 所要時間 |
---|---|---|
鉄道(新幹線・特急列車) | 29,350〜50,260円 | 約8時間〜 |
飛行機 | 4,980〜64,140円 | 約1時間35分〜1時間40分 |
フェリー | 9,800〜69,500円 | 約19時間〜 |
- スピード面を重視するなら、飛行機が圧倒的に有利です。LCCの登場で、コスト面でも他の移動手段ともほとんど差がなくなりました。
- 東京⇔札幌間での近年の新しい動きは、なんといっても2016年3月の北海道新幹線の開業です。飛行機に次ぐ移動手段として、新たな選択肢が増えたのは大きな意味があります。
- 利便性やコスト面では飛行機には少し劣りますが、『定時性』を重視するならば、時間通りに運転される可能性が高い鉄道(北海道新幹線)を利用するという選択も考えられるでしょう。
- フェリーは時間がかかるのがデメリットですが、乗用車や二輪車を積載できるのがフェリーのメリットです。
- まとめると、基本的に飛行機をメインの移動手段として考え、他に事情があったり、移動自体を楽しむなら、他の移動手段を選択するという感じになるでしょう。